わな猟免許・技能試験

今日はわな猟免許試験の本番だ。狩猟免許の試験内容は、免許の種類を問わず、知識試験・適性試験・技能試験の3つだ。知識試験については以前に投稿した。適性試験は、視力が両眼で0.5以上(銃猟の場合は両眼で0.7以上かつ一眼で各0.3以上)あればよ最高裁平成12年2月24日判決く、聴力や運動能力で落ちることはまずない。

技能試験の内容は、①鳥獣の判別、②禁止猟具の判別、③わなの架設、の3つだ。100点満点からの減点方式で70点以上が合格。③わなの架設だけは猟友会の事前講習会を受けておかないと合格は不可能だ。なお、以下はすべて平成29年時点の千葉県の場合の話だ。

①鳥獣の判別では、鳥獣の絵を5秒間に1枚づつ合計16枚を紙芝居形式で見せられ、わなで捕獲できる鳥獣は名称を答え、わなで捕獲できない鳥獣は名称を答えず「ダメ」と答える。わな猟の場合は鳥が出たらすべて「ダメ」となる。名称を間違えたとき、捕獲できない鳥獣の名前を答えたとき、5秒以内に答えられないとき、言い間違いをしたときは、すべて誤答とされる。全部間違えると-2点×16問の-32点で即不合格だ。ただ、捕獲できる鳥獣と捕獲できない鳥獣はほぼ半分ずつ出題されるので、すべて「ダメ」と答えても半分は正解となる計算だ。

②禁止猟具の判別では、ハコ罠、締め付け防止金具のあるククリ罠、締め付け防止金具のある筒式イタチ捕獲器、とらばさみ、締め付け防止金具のないククリ罠、締め付け防止金具のない筒式イタチ捕獲器の6点が机の上に置かれている。〇のカードを3枚、×のカードを3枚渡され、6点の上に置いていく。見ればわかるが、前の3つが〇で、後の3つが×だ。一つ間違えると必然的に二つ間違えることになるから-5点×2種類=-10点となる。

③わなの架設では、ハコ罠とククリ罠のどちらかを選んで架設する。ハコ罠の場合の手順と注意事項は次のとおりだ。架設が円滑でない場合は-10点、不完全な場合は-20点、最後までできない場合は-31点で即不合格だ。
1 底面パネルを置く(1、2の数字を手前に、ツメが見えるように)
2 前後両側面パネルを立てる(差し込み穴が右になるように)
3 天面パネルをかぶせる(かまぼこ型のワイヤーガイドが右になるように)
4 右側面パネルを立てる(空いている方が上、飛び出している方が外になるように)
5 差し込み穴に同じ長さのLピンを2本差し込む(片側づつがやりやすい)
6 左側面パネルを立てる(外側をわしづかみにし、対角線に入れ、蝶番を外に出し、引く)
7 差し込み穴にピンを1本差し込む
8 入口扉をレールに沿って差し込む(ワイヤーひっかけが下になるように)
9 入口扉を上に持ち上げ、開いた状態でピン止めする
10 長短あるうちの短い方のワイヤーの小さい方の輪っかをワイヤーひっかけにかける
11 天面の網の下から大きい方の輪っかを上に出して木の棒にかける
12 左手で棒を押さえながら右手でピンを抜く(テンションがかかる)
13 前の側面の下から2番目の穴に割りばしを斜めに入れ、1番目につりばりも入れる
14 入口から手を入れ、後の側面の下から1番目と2番目の境につりばりをかける
15 割りばしを抜いて天面にもってきて、棒の下に十字に入れる
16 両手で、十字全体を右にずらして棒を割りばしだけで支える
17 ネームプレートを置く
18 できましたと発声する(この発声で時計が止まるので、発声しないといつまでも進む)
19 「えさはどこに置く?」と聞かれるので、けり糸より奥を指しながら「このあたりです」と答える

約3週間後、合格通知とともにわな猟狩猟免状が届いた。ちなみに「鈴木栄治」とは森田健作知事の本名だ。さっそく町に報告し、免許取得費用の補助金交付申請とともに有害鳥獣駆除の許可申請手続をした。

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