錯誤捕獲(その3)

前足でククリ罠を踏んだアナグマ

またアナグマがかかった。今度はハコ罠(捕獲器)ではなく、自作のククリ罠にかかった。おとといウリ坊がかかった場所だ。

実はククリ罠で一番心配していたのが錯誤捕獲だ。アナグマは有害鳥獣駆除の対象ではないので、生きたままリリースしなければならない。ところが、ハコ罠からのリリースなら扉を開けて逃がしてやれば済むが、ククリ罠の場合はリリースといっても簡単ではないのだ。締め付けているワイヤーから足を外す作業が結構大変なのである。捕獲対象外の獣がククリ罠にかかってしまった場合、まずは噛みつかれたり引掻かれたりしないよう、暴れまわっているのを保定(固定)してから、ねじりバネをたたんでテンションを緩め、締め付けているワイヤーをほどいて輪から足を抜く必要があるからだ。これが結構困難である。

しかも今回は、悪いことに前足にかかっている。この状態でうかつに手を出せば噛まれるのは必至だ。アナグマは震えながらも独特の威嚇音を出している。保定のための道具を借りてきてアナグマと格闘すること1時間。ようやく足がワイヤーから外れ、無事リリースすることができた。

アナグマやノラネコならまだしも、もし狂暴なノイヌがかかってしまったら、どうやってククリ罠から外せばよいのか。有害鳥獣駆除では止め刺しはできないし、時間がたつと息絶えてしまうおそれもある。日ごろから考えておかなければならない課題だ。

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