ククリ罠(円筒型)の自作

「しまる君」と同じ構造のねじりバネ式円筒型ククリ罠

ククリ罠では、罠を踏んだ獣の足を輪っか状にしたワイヤーで締めるため、強力なバネを使用する。使われるバネには、引きバネ、押しバネ、ねじりバネの主に3つがある。

引きバネは、獣がケリ糸を引っかけたらチンチロと呼ばれるトリガーがはずれてバネがワイヤーを引っ張り上げることで輪っかを締める。押しバネは、獣が罠を踏んだ拍子に筒の中に押し込んだバネがびっくり箱のように飛び出すことで輪っかを締める。ねじりバネは折りたたんだバネが開くことで輪っかを締める。

私は断然、ねじりバネ派だ。引きバネは安いが、ケリ糸とチンチロの設置という細かくて面倒な作業を現場でする必要がある。押しバネはわな猟免許の技能試験でも使用されるが、バネを筒の中に押し込むのに相当の力がいる。どちらも獲物が一度かかると曲がったり伸びたりして交換が必要だ。その点、ねじりバネなら楽にセットできる上に、強度があるので何回でも使いまわすことができる。1本2000円以上と少々高価だが、長い目でみれば経済的だ。

獣が足を入れる作動部には、片桐名人がよく使っている弁当箱型、タイコ型、円筒型の主に3つがある。弁当箱型は構造が複雑なので、作るのに手間ひまがかかる。タイコ型は構造は単純だが、形状によっては意匠権登録されているものもあるので自作するには注意が必要だ。私が最初に購入したOSP商会の「しまる君」は円筒型だったので、それ以来、私なりに工夫して自作した円筒型を愛用している。自作するのに必要なのは、ホームセンターで売っている径150(注:全国的には120だが千葉県では150までOK)のVU管と接手だ(上の写真)。この接手を二つに切って、VU管を輪切りしたものと入れ子状態にする。獣が踏むことで中側が沈むと、中側の外周にセットしていたワイヤーの輪っかが外れてバネが解放され、ワイヤーが獣の足を締め付けるという寸法だ。

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