永平寺受戒会(5・6日目)

おいずるを着用して道場に臨む

5日目の夜からはプログラムに「道場」が加わる。儀式なので、皆さんジャージや作務衣から背広や着物に着替える。その上から「おいずる」と呼ばれる白い袖なしの羽織を着用する(初めての参加者は6000円で購入)。受戒参加記念のスタンプが押してある。1回参加するごとに1個。ベテランかどうかが一目瞭然である。本題に戻ると、まずは懺悔(さんげ)道場。永平寺住職である大禅師の前で一人づつ懺悔し、「小罪無量」と書いた紙を燃やして頂き、滅罪してもらうのだ。6日目の夜には教授道場で仏の十六条戒を受けた後、いよいよクライマックスの正授道場である。須弥壇(しゅみだん)と呼ばれる中央部の檀上に登壇した後、「この戒を持(たも)つや否や」と大禅師から問われ、皆さんで「能く持つ(よくたもつ)」と宣言・誓約するのである。そして、大禅師から一人づつ念願の血脈(けちみゃく、お釈迦様から達磨大師や道元禅師を経て自分まで連綿と伝わる法系図)を授かる。これに戒名が書かれており、初めて頂いた生前戒名がわかるのである。私の場合は「諦然克惇(たいねんこくしゅん)」。本名は「克巳」であり、三文字目に本名から一字使われるのが普通である。なお、ベテランの方は既に戒名をお持ちであり、それを申込時に予め永平寺に伝えてあるので、同じ戒名を書いて頂ける。一体どんな戒名になるのだろうかというドキドキ感は初めての参加者だけである。

Follow me!