キョン

キョンの大好物、アオキ

私が小学生のころの連載漫画「がきデカ」で一躍有名になった八丈島の「キョン」は、実は八丈島では動物園にしかいないらしい。ところが房総半島では今では閉園している動物園から1980年代に脱走して野生化し、自然繁殖を繰り返して、外房では人口を超えるまでに大繁殖している。我が家あたりでも、夜間の徘徊はもちろんのこと、昼間でも平然と庭を闊歩しているありさまだ。「ギョエー」という不気味な声で遠吠えし、草食のため花壇の花や菜園の作物を食い荒らす。1年に何回も繁殖し、生まれて半年たてば繁殖できるとのこと。ここ数年で爆発的に増加していることを肌で感じる。もう既に手遅れなのかもしれない。

キョンは中国南東部・台湾原産の小型のシカ(ホエジカ)の仲間で、ヨツメジカともいい、特定外来生物に指定されている。全国区ではないので環境省の「狩猟鳥獣」には指定されていないが、ここ千葉県では有害鳥獣駆除の対象害獣である。

わが地元には、なんと年間捕獲数の8割40頭を一人で捕獲する、通称キョン捕り名人がいる。さっそくその技を教授してもらいに訪問した。いわく、「アオキ」というそこらへんに自生している樹の葉っぱが大好物なので、これを枝ごと束にして水につけた状態でイノシシ捕獲用のハコ罠に入れるだけというのだ。常識的にはハコ罠では捕れないとされているので、キョンについてはククリ罠を使うのが普通だが、イノシシよりも身のこなしが速いので、これがなかなか難しい。ハコ罠でキョンをとるとは目からウロコである。

さっそく、管理しているハコ罠(檻)のいくつかに「アオキ」の枝をいれてみた。あとはキョンがかかるのを待つのみだ。

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