網猟免許・技能試験

網の架設で使用される、むそう網の模式図

今日は網猟免許試験の本番だ。狩猟免許の試験内容は、免許の種類を問わず、知識試験・適性試験・技能試験の3つだ。知識試験については以前に投稿した。適性試験は、視力が両眼で0.5以上(銃猟の場合は両眼で0.7以上かつ一眼で各0.3以上)あればよく、聴力や運動能力で落ちることはまずないのはわな猟の免許試験と同じだ。

技能試験の内容は、①鳥獣の判別、②禁止猟具の判別、③網の架設、の3つだ。100点満点からの減点方式で70点以上が合格。③網の架設だけは猟友会の事前講習会を受けておかないと合格は不可能だ。なお、以下はすべて平成30年時点の千葉県の場合の話だ。

①鳥獣の判別では、鳥獣の絵を5秒間に1枚づつ合計16枚を紙芝居形式で見せられ、わなで捕獲できる鳥獣は名称を答え、わなで捕獲できない鳥獣は名称を答えず「ダメ」と答える。網猟の場合は主として鳥が対象であるので鳥しか出ない。名称を間違えたとき、捕獲できない鳥獣の名前を答えたとき、5秒以内に答えられないとき、言い間違いをしたときは、すべて誤答とされる。全部間違えると-2点×16問の-32点で即不合格だ。ただ、捕獲できる鳥獣と捕獲できない鳥獣はほぼ半分ずつ出題されるので、すべて「ダメ」と答えても半分は正解となる計算だ。

②禁止猟具の判別では、むそう網、つき網、滑車のあるはり網、かすみ網、とりもち、滑車のないはり網の6点が机の上に置かれている。〇のカードを3枚、×のカードを3枚渡され、6点の上に置いていく。見ればわかるが、前の3つが〇で、後の3つが×だ。一つ間違えると必然的に二つ間違えることになるから-5点×2種類=-10点となる。

③網の架設では、むそう網を架設する。手順と注意事項は次のとおりだ。架設が円滑でない場合は-10点、不完全な場合は-20点、最後までできない場合は-31点で即不合格だ。
1 むそう網の束を左手に、「ひきヒモ」を右手に持つ
2 むそう網の束はスナップが網にからまないよう棒のスナップ部分を持つ
3 ひきヒモは板の上の邪魔にならないところに置く
4 スナップが網にからまないよう注意して網のヒモをほどく
5 板の上に、上の写真のように広げる(ヒモは2本の方が左側で1本の方が右側、むそう網は棒のスナップ部分が内側にくるように)
6 棒のスナップ4本を内側の方の金属にかける(スナップは閉じなくてよい)
7 棒と棒の間のヒモをそれぞれピンと伸ばす
8 棒が直角になるようにして、左側のヒモ2本をそれぞれ外側の方の金属にちょう結び
9 棒が直角になるようにして、左側のヒモ1本を右に伸ばして中心Aを決める
10 ひきヒモをほどく
11 ひきヒモの短い方が左、長い方が右になるように置く(向きに注意)
12 棒のスナップを外側の方の金属にかけて、棒を左側に倒す
13 短い方のヒモをAに結ぶ(このときAのヒモごと結んで、動かないよう堅結び)
14 もう一度、すべてのスナップが外れていないか、棒が直角になっているかを確認
15 ネームプレートを置く
16 できましたと発声する(この発声で時計が止まるので、発声しないといつまでも進む)
17 「では作動させてください」と言われたら、ひきヒモを引っ張り、パタンと内側に重なればOK
18 もし、網が交差してしまったら、やり直す

私は11のところで向きを逆にしてしまったようで、不完全架設で20点を減点されたと思うが、約3週間後、合格通知とともに網猟狩猟免状が届いた。これで、すべての狩猟免許がそろい、コンプリートしたのであった。

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