自作ククリ罠×イノシシ第3号

冷やし中

5月以降ほとんどボウズだったのに、8月から急に絶好調になってしまった。ついに4か月ぶりの大物がかかった。デカいイノシシの目撃情報が何件もあり、足跡もべたべた残されていた小学校予定地の奥に、自作のククリ罠をかけていたのだ。記念すべき10頭目のイノシシは、この辺りの主だった。

免許保有者のS 君に電話するも、見回り代行のTさんに電話するも、前任者のMさんに電話するもみんな不在。仕方がないので、自分一人でこの大物を止め刺しすることに。双眼鏡でワイヤーのかかり具合を確認し、牙がないことを確認し、自作のやりをもっておそるおそる近づく。谷側からしか近づけないので山側にいるイノシシが突っ込んできたら危ないのだが、ラッキーなことにイノシシは木にからまったワイヤーにからまってほとんど動けない保定状態だ。それでも、何度も突っ込んで行こうとするそぶりだけは見せてこちらを威嚇する。私の方もおっかなびっくりで、何度かやりで突いては逃げ、突いては逃げを繰り返すが、なかなか深手を負わせることができない。そうこうしているうちに、柳葉包丁で作ったやり先が根元から折れ曲がり、使い物にならなくなってしまった。やはり大物には強度が足りないようだ。急いでカミさんに予備のやりを持ってこさせる。こちらの方が更に薄い柳葉包丁のやりだ。これもダメになったら完全にお手上げだが、今度はうまく一発で急所を貫くことができた。

動きがおそくなり、足元がふらつき、ごろりと横たわり、ついには眠るように動かなくなる。その状態でやり先でつんつんして確認して、死んだふりではないことを確信してから、こんがらがったワイヤーをほどく。車のところまで引きずり、なんとかリヤカーに乗せるまでに30分かかった。何しろ重い。2月に捕獲した2頭目のオスイノシシと同じくらいの大きさ、50キロくらいあるかもしれない。今回はメスだった。

久しぶりに自宅の解体場を使う。いつものようにアキレス腱をひっかけたフックを手動ウインチで吊り上げて、急いでハラを出す。今日は猛暑日。暑さのせいで、胃や腸などの消化管がパンパンに膨れ上がっている。保健所からの指導に従い、心臓と肝臓を切りきざんで病気がないかをチェック。病気は大丈夫そうだが、この暑さで肉が傷まないかが心配だ。胎児が3匹確認できた。すべての内臓を取り出し、内部をよく洗ってから、上の写真の水風呂につけて冷やす。体温で肉がふやけるのを防止するためだ。山賊ダイアリーでは沢の水につけているが、ここでも保健所からの指導で飲料適の水を使う。ここまでで止め刺しから1時間。今日は暑いので、水道の水もぬるい。念のため、コンビニで板氷を2つ買ってきて、ドボンと入れておいた。

ハエが卵を産み付けないように蚊帳をかける。明日の朝、S君と解体予定だ。

Follow me!

前の記事

狩猟可能区域

次の記事

イノシシ×解体