保定

自作の保定器具3点セット

今年は有害駆除活動も2年目に入る。今年の目標は、ずばり「保定」である。「保定」とは、まずは罠にかかったシカやイノシシの動きを封じ、止め刺しをし易くすることだ。これまでは、ワイヤー1本でくくられているだけで動き回っているイノシシに対峙し、タイミングをはかって突撃してはヤリや棒でダメージを与えることを試み、イノシシが反撃してくると退却する、つまり突撃と退却を延々と繰り返す原始的戦法だった。まさにやるかやられるかの一騎打ち、いままでは幸いにして怪我することはなかったが、もしワイヤーが切れたり脚がちぎれたりしてイノシシに突っ込まれれば、噛まれたり転んだりするのは必定だ。シカの場合も、オスだと大きな角で刺されたり、後脚で蹴り飛ばされたりするおそれがある。

そこで、罠師・片桐名人が使っている道具を参考に、保定器具を自作してみた。片桐名人が使っているような、弁当箱型の鼻取り器のようなものはハードルが高いが、ホームセンターで1000円前後で買える材料で作ったものだ。

まずは写真の上、ワイヤー取り器の先端を、イノシシの脚にくくられているワイヤーに引っ掛け、ワイヤー元とは180度反対方向に引っ張って木などに結び付けると、ククリ部の脚が固定されるので、イノシシの前後の動きを止めることができる。
つぎに写真の下、脚取り器を、ククリ部の脚(前足なら)とは別の脚(後足)にに引っ掛けて、ワイヤーに対し90度の角度で引っ張って木などに結び付けると、2点が固定されるので、イノシシの左右の動きも止めることができる。
最後に写真の中、鼻取り器のわっかをイノシシの鼻先にひっかけて、脚取り器とは180度反対方向に引っ張って木などに結び付けると、3点が固定され、イノシシは首を振ることもできなくなる。上から見ると、十字型に引っ張られていることになり、完全保定状態となる。

こうすることで、次のような、さまざまなメリットが生まれる。
1 ワイヤーが切れたり脚がちぎれたりして獲物に逃げられる心配がない
2 従って、直ぐに止め刺ししなくても、生かしたまま、しばらくおいて置ける
3 安全に近づくことができ、むしろオリの中にいるよりも止め刺しがし易い
4 急所を一発で狙えるので、完璧な血抜きと、衛生的な食肉処理が可能になる
5 暴れまわって獲物の体温が上昇し、肉がふやけて傷むのを防げる
6 ヤリが曲がったり壊れたりすることもなく、余計な苦痛を与えることもない

中でも最大のメリットは、やはり捕獲者側の安全だ。有害鳥獣駆除はチーム活動なので、チーム仲間に怪我させるわけにはいかない。それは私の責任なのだ。

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