禁止猟法その2(銃猟)

犬に咬みつかせるだけでは禁止猟法

法定猟法を用いる登録狩猟であろうと、法定猟法を用いない自由猟であろうと、銃器以外を用いる自宅敷地内猟であろうと、いずれにせよ狩猟捕獲において鳥獣保護の目的で禁止されている猟法がある。鳥獣保護管理法第12条第1項第3号を受けて施行規則が定める「禁止猟法」だ。ここでは銃猟に関係するものを見ていく。

二 口径の長さが十番の銃器又はこれより口径の長い銃器を使用する方法
(解説)銃猟の法定猟具の銃器について、口径の長さが10番より短い(10番より番数の大きい)ものしか使えない、ということである。10番の銃器の口径の長さは20ミリ。口径の長さが長いほど(番数が小さいほど)威力が増すので、20ミリ以上の口径の銃器を禁止して過剰捕獲を防止する趣旨である。もっとも、日本で流通しているのは12番・20番・410番の銃器であり、10番の銃器やこれより口径の長い銃器はほとんど存在していない。

三 飛行中の飛行機若しくは運行中の自動車又は五ノット以上の速力で航行中のモーターボートの上から銃器を使用する方法
(解説)銃猟の法定猟具の銃器について、5ノット未満の低速モーターボートや手漕ぎ舟からは使えるが、動いている飛行機や車からは使えない、ということである。高速だと命中率が低下し、いたずらに半矢(傷つけただけで逸失すること)を増やしてしまうからである。なお、停車中の車の上から銃器を使うことも事実上できないであろう。なぜなら禁止場所である「公道」(農道や林道を含む)で使用することになってしまうからである。

四 構造の一部として三発以上の実包を充てんすることができる弾倉のある散弾銃を使用する方法
(解説)銃猟の法定猟具の散弾銃について、薬室とマガジンを合わせて3発まで装填できるもの(3連発)は使えるが、4発以上装填できるもの(4連発以上)は使えない、ということである。命中率の低下による半矢の防止と、過剰捕獲の防止が理由である。

五 装薬銃であるライフル銃(ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシ及びニホンジカにあっては、口径の長さが五・九ミリメートル以下のライフル銃に限る。)を使用する方法
(解説)銃猟の法定猟具のライフル銃について、口径の長さが5.9ミリ以下のものは一切使えず、また5.9ミリを超えるものであってもクマとイノシシとシカにしか使えない、ということである。散弾銃に区比べ 有効射程距離が長いライフル銃は大物(クマ・イノシシ・シカ)猟以外では必要がなく、また大物猟に 小口径のライフル銃を使うといたずらに半矢を増やすおそれがあるからである。なお、千葉県ではライフル銃の使用自体が禁止されている。

六 空気散弾銃を使用する方法
(解説)銃猟の法定猟具の空気銃について、エアライフルしか使えず、散弾を発射できる構造のものは使えない、ということである。空気銃は威力が弱いため、いたずらに半矢を増やしてしまうからである。

十三 犬に咬みつかせることのみにより捕獲等をする方法又は犬に咬みつかせて狩猟鳥獣の動きを止め若しくは鈍らせ、法定猟法以外の方法により捕獲等をする方法
(解説)対象を問わず、犬に噛みつかせた上で、銃や網で捕まえるのはよいが、それ以外の方法で捕まえたり、犬に噛みつかせるだけで捕まえることはできない、ということである。犬は対象を判別できるとは限らないので、人が判別する余地を残し、錯誤捕獲を防止するためであろう。

十四 キジ笛を使用する方法
(解説)対象を問わず、キジ笛で呼び寄せて捕まえてはいけない、ということである。過剰捕獲を防止するためである。鳴きまねや口笛、シカ笛、カモ笛(ダックコール)は使用できる。

十五 ヤマドリ及びキジの捕獲等をするため、テープレコーダー等電気音響機器を使用する方法
(解説)ヤマドリとキジはボイスレコーダーで呼び寄せて捕まえてはいけない、ということである。過剰捕獲を防止するためである。

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